令和8年2月2日から始まる「設立日の特例」を解説
会社を作るとき、
「大安の日に会社を作りたい」
「記念日を設立日にしたい」
「1月1日や2月22日など、覚えやすい日にしたい」
と思う方もいるかもしれません。
これまで、会社の設立日は基本的に法務局に設立登記の申請をした日とされていました。
そのため、法務局がお休みの土日祝日などを、会社の設立日にすることは難しい扱いでした。
しかし、令和8年2月2日から、一定の要件を満たすことで、休日を会社などの設立の日とすることが可能になりました。
会社の設立日はいつ決まるの?
株式会社などの会社は、原則として、設立登記をすることによって成立します。
つまり、会社の設立日は、単に「定款を作った日」や「資本金を払い込んだ日」ではありません。
基本的には、法務局へ設立登記を申請し、その登記がされることで、会社として成立します。
そのため、会社設立のスケジュールを考えるときは、
- 定款の作成
- 定款認証
- 資本金の払込み
- 必要書類の準備
- 設立登記の申請
といった流れをふまえて、希望する設立日に間に合うよう準備することが大切です。
これまで土日祝日を設立日にしにくかった理由
法務局は、土日祝日や年末年始などの行政機関の休日は、原則として窓口業務を行っていません。
そのため、たとえば「1月1日を会社の設立日にしたい」と思っても、1月1日は法務局がお休みです。
オンライン申請ができる場合でも、登記の受付日や処理の関係で、単純に休日を設立日とすることはできませんでした。
そのため、会社の設立日を決めるときは、これまで
「法務局が開いている平日」
を前提に考える必要がありました。
令和8年2月2日から、休日を設立日にできる特例が始まります
令和8年2月2日から、商業登記規則等の改正により、一定の要件を満たせば、行政機関の休日を会社などの設立の日として登記簿に記録できるようになります。
この制度を使うと、たとえば土曜日・日曜日・祝日などでも、要件を満たせば、その日を会社の設立日として登記簿に載せることができます。
会社名や事業内容だけでなく、
「会社の誕生日」にもこだわりたい方にとっては、使いやすい制度といえます。
休日を設立日にするための主な要件
法務省の案内によると、この特例を使うためには、主に次のような要件があります。
1. 登記が成立の要件となる会社等であること
まず、設立登記によって成立する会社や法人であることが必要です。
株式会社など、設立登記によって成立する会社が対象になります。
2. 申請書に「特例を求めること」を記載すること
休日を設立日にしたい場合は、設立登記の申請書に、
この特例を使いたいこと
を記載する必要があります。
書面申請の場合は申請書の余白、オンライン申請の場合は「その他の申請書記載事項」欄に記載する扱いとされています。
3. 指定する設立日が行政機関の休日であること
この特例は、休日を設立日にするための制度です。
そのため、指定する日は、土日祝日などの行政機関の休日である必要があります。
4. 指定した休日の直前の開庁日に申請すること
ここが特に大切です。
休日を設立日にしたい場合は、
その休日の直前の開庁日に申請する必要があります。
たとえば、日曜日を設立日にしたい場合、通常はその直前の金曜日に申請するイメージです。
オンライン申請や郵送申請の場合でも、開庁時間内に到達し、直前の開庁日の日付で受付される必要があります。
注意点:書類は申請日までに作成しておく必要があります
休日を設立日にする特例を使う場合でも、添付書類の準備が後回しでよいわけではありません。
法務省の案内では、添付書面については、従前どおり申請の日までに作成したものを添付する必要があるとされています。
つまり、休日を設立日にしたい場合でも、
- 定款
- 定款認証
- 資本金の払込み
- 就任承諾書
- 印鑑関係書類
- 本人確認関係書類
- その他必要書類
などは、申請日までに整えておく必要があります。
「設立日は日曜日にしたいから、書類も日曜日までに準備すればよい」というわけではない点に注意が必要です。
オンライン定款認証と設立登記の同時申請をする場合
オンラインによる定款認証と設立登記の同時申請を行う場合でも、この特例を使うことは可能とされています。
ただし、法務省は、申請日当日中に定款が認証されなければならないという取扱いに変更はないと案内しています。
そのため、申請先の公証役場と事前に調整し、申請日当日にテレビ電話による面談を実施する必要があります。
電子定款を利用する場合は、登記だけでなく、公証役場側のスケジュール確認もとても大切です。
休日を会社の設立日にしたい場合の流れ
休日を設立日にしたい場合は、ざっくり次のような流れになります。
- 希望する設立日を決める
- その日が行政機関の休日か確認する
- 直前の開庁日を確認する
- その日までに定款認証や資本金払込み、必要書類を準備する
- 申請書に特例を求める記載を入れる
- 直前の開庁日に設立登記を申請する
- 指定した休日が会社の設立日として登記簿に記録される
特に大事なのは、
「希望する休日その日に申請する」のではなく、直前の開庁日に申請する
という点です。
たとえば、こんな方に関係があります
この制度は、次のような方に関係があります。
- 記念日を会社の設立日にしたい方
- 縁起のよい日を設立日にしたい方
- 覚えやすい日を会社の誕生日にしたい方
- 土日祝日にあたる日をどうしても設立日にしたい方
- 会社設立のスケジュールを早めに決めたい方
会社設立日は、登記簿にも記録される大切な日です。
あとから変えられるものではありませんので、希望がある場合は、早めに専門家へ相談しておくと安心です。
まとめ
令和8年2月2日から、一定の要件を満たせば、休日を会社などの設立日とすることが可能になります。
これにより、これまで難しかった
「土日祝日を会社の設立日にする」
という選択肢が広がります。
ただし、特例を使うには、申請書への記載や、直前の開庁日に申請することなど、いくつかの要件があります。
会社設立では、定款認証や資本金の払込み、添付書類の準備など、事前に整えることが多くあります。
希望する設立日がある場合は、余裕をもって準備を進めることが大切です。


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